インターネットでくらい無性でいたい

皆性を意識しすぎじゃないか。

自分にとっての性は、人差し指より薬指のが長いかどうかくらいの重要性しか持たない。強いて言えば、自分は下半身の筋肉が多めな人を好きになる傾向があるので、筋肉が付きにくい女よりは天然ドーピングのテストステロンが多く分泌されている男を好きになる傾向があるけれども、別に自分にとって美しければ男でも女でもどちらでもいい。性の区別が実際に必要となるのはセックスの時だけだが、自分は特に実際のセックスには執着していないので関係がない。

 

大学3年くらいの頃、「なんで皆そんなに性を意識するんだ、性別はっきりしない人もいるし人間そんな変わらんやろ」と思って改めて周りを見渡したら、男女の区別が5秒以内につかない人は1%もいなくて非常に驚いたことがある。体感では60%くらいな気がしていた。

 

自分は未だに自分のセクシャリティすらわからない。人類は好きなのであえて当てはめればパンセクシャルなのだろうけど、重度の太ももフェチで、以前食用カエルの太ももに若干のトキメキを覚えたことがあるので人類限定かどうかも怪しい。
以前「猫を愛でるときにオスかメスかあまり気にしないように、自分は人に対しても性をあまり意識しないんだ」と話したら「動物と人間が同じ扱いなの…?」と若干気分を害したような顔で見られたことがあり、動物を例えにするとそういう概念(人間と畜生が同じだと捉えている)も付随してくるのか、難しいなあと思った覚えがある。

 

LGBTQの本も読んだが、「無性」を主張していても性器を切り落としてどちらでもなくした人や男性と女性を日によって変えるだけの人(服や髪型を日によって男性的なものや女性的なものに変える人)などばかりで、「どちらにせよ性に固執してるやん…」ってなった。まあそもそもセクシャリティについて考えざるを得ない人は性を重要視してる人なので、「積極的無性」は本に登場するけれども、自分のような「消極的無性」は出ないのだろうなとは理解できる。実際日常生活で困らないので主張する必要もない。

 

自分はインターネットでは意図的に自分がどちらの性であるかという証拠を残していない(会ったことがある人にはバレているし、各自で推測されてはいるだろうが)。性別が知られると、自分の知らない概念(男性的とか女性的とか)が自動で付随してくるようになるので、意図が理解しにくくなるのだ。たまに性別限定の話題(レディースデーとかトイレとか)に加わりたくなるけども、無性でいられる方がメリットが大きいと思って加わっていない。現実では叶わないから、せめてインターネットではこのままずっと無性でいたい。